松戸シティフィル第41回定期演奏会を観てきました。

2019年9月15日(日)、森のホール21で松戸シティフィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会を観にいきました。

いろいろあったので時系列に紹介/記録しておきます。

【久しぶりの再会】

実は松戸シティフィルの定期演奏会に足を運ぶのは久しぶり。ここのところ仕事と重なってなかなか演奏を楽しむことが出来ませんでした。

毎回輪友NOBさんからお誘いをいただいていましたが、断るのが忍びなく。

ハナさんはときどきいらしていたようですが、そんなわけでハナさんにもしばらく会えずご無沙汰していました。

ハナさんのお友達のKさんにも開場前にご挨拶。今回はKさんのご友人もご一緒とのことです。

【ルーマニア推し】

今回の演奏会はオリンピック・パラリンピック応援イベントとしてルーマニアのホストタウンである松戸市から大会を盛り上げようという主旨のようです。

選曲・指揮者もルーマニア関連とのことでいつもとは毛色の違う内容です。

で。

会場に入って真っ先に目に入ったのがルーマニアワインの試飲(笑)。

もちろんあらかじめ情報を得ていましたので電車で移動してしっかり試飲させていただきましたよ。

赤・白 双方少しづつ試飲させていただいたのですが、ん?

どちらもクセ(渋み)が強くて103好みじゃないですか。

それとも最近体質が変わってそう感じたのかな??

しかし、この味を楽しみたいと思ったらどうすればいいの?

ルーマニアのワインってそんなにメジャー??

それ以前にルーマニアってどこ??(自爆)

慌てて地図で調べましたが、東海岸を黒海に接していてイタリアやフランスと同じような緯度ですね。セルビアやボスニアヘルツェゴビナに近く、黒海をはさんでトルコ、その先にはシリアやイラクが控えるためもしかすると政情不安がない国ではないのかな。


あ、会場でいただいたパンフレットに通信販売のアドレスがありました。

ルーマニアワインの専門店、で検索すると出てきますよ。リンクは下記。

「ルーマニアワイン専門店」

あ! しまった! 思わず宣伝しちゃった。

【プレコンサート】

開演前にロビーコンサートが開催されました。

聞けばルーマニアの伝統楽器としてパンフルート(またの名をパンパイプ)が昔から有名だそうですが、一時廃れていたものをルーマニアが復活させたそうです。

演奏は櫻岡史子さん。ピアノ伴奏を高田幸恵さん。

本番はギャラリーが多い割にはロビーが狭くて(柱もあって)演奏中の様子を見ることはできませんでしたが、ま、音がきけりゃいいや。

形は雅楽に使う笙(しょう)のように複数の筒を一体化させたもの。ただし笙と違うのはマリンバのように長い管→短い管というように直線的に(厳密には湾曲させて)並べているところ。

フルート、クラリネット、リコーダーでもなんでも笛の仲間は穴を指で押さえて音階を変えるのに対してパンフルートは『1音階=1本』と潔い構造。その分演奏が難しそう。

聞いていて、吹く息の強さでビブラートを表現しているようで、特に低い音階でそれをするためには相当の肺活量が必要だな。

ルーマニア民謡を中心に演奏していただきましたが、やはりヨーロッパの哀愁を帯びたメロディが103好みです。

こりゃ我孫子で良く演奏するオカリナとは色んな意味で別次元です。(いや、オカリナが悪いわけじゃないよ)

【指揮者】

今回は松戸シティフィルの常任指揮者ではなく尾崎晋也氏を迎えての演奏。

プログラムによれば94年にルーマニアの国立トゥルグ・ムレシュ交響楽団の常任指揮者に就任、さらには2005年にルーマニアの大統領から芸術文化勲章を授与しているほどのルーマニアに深くかかわっている方。現在でもルーマニアで2つの楽団の常任指揮者を務めているらしいです。

で。

この方を見てのカミさんの感想。

「肌がキレイ!」

おいおい。そこかい。

いやまぁ、確かに我々よりも年上とのことだが肌だけでなく、所作や指揮の時の姿勢などとても若々しい印象を持ったことは事実です。

事前の情報によれば楽団との練習は5~6回を超えていて、毎回ダメ出しや指導内容がハイレベルで緊張感があったと聞いています。

そんな事前情報を聴いただけでもコンサートの期待が膨らみます。

【プログラム及び曲解説】

1.ルーマニア狂詩曲第1番 イ長調作品11-1 作曲者ジョルジェ・エネスク

2.交響組曲「ルーマニアの詩(うた)」作品1 作曲者ジョルジェ・エネスク

   休憩

3.交響曲第4番 ホ短調作品98 作曲者ヨハネス・ブラームス


エネスクの2曲は初めて聞く曲。交響組曲に至ってはもしかしたら日本初演かも?というほど演奏記録が見当たらない楽曲とのこと。


そして毎回楽団員が執筆する「曲目解説」。

エネスクの2曲を解説しているのがファゴットの成田さん。

この解説が秀逸(というか、103好み)。

ルーマニア狂詩曲の解説なんてすごいぞ。普通、曲の紹介なんてものは「アレグロで始まってバイオリンの主題がどーのこーの・・・」という感じですが、そーゆー記述は全体の1/5(笑)

解説の冒頭と最後だけ紹介しよう。

『よく、音楽に国境はない、なんて言われるがそんなことはない。』(冒頭) ~『音楽に国境は、あるかもしれない。しかし、人間の精神性は、国境という下世話な線引きなど軽々と超えてゆくのである。』

と、こういう調子。読んでいて思わずニヤリとしてしまった。

とにかくエネスク愛が強すぎて(そして彼が祖国を思う気持ちを慮りすぎていて)楽しい!全文を読みたい人は演奏会を聴いた人にプログラムをもらってね♪

103もデータで持ってるよ。

【そして演奏】

エネスクは初めて聞く曲(Youtubeで予習はしたけど)。

ブラームスは定番。

なんだろう。

今回は今までの松戸シティフィルと違う印象。

以前からお気に入りで聴くに行く楽団の中では断トツにレベルが高いんだけど、この日はなんだか違うんですよ。

いつも通りソロ演奏は素晴らしい!ハープもホルンもフルートも。他にも皆さん良いのですがたぶん今回すごいと思ったのはアンサンブル力(りょく)かな。

なにを素人がと!お叱りを受けるかもしれませんが(そして素人だから適当なことを書けるのです。個人の感想ですから)、どんなに個々の演奏が良くてもオーケストラ全体で観客を感動させるためにはまとまりが大切ですよね。

そしてふと、思い出す。

指揮者の尾崎さんが何回も足を運び愛の鞭でしごいていたということ(笑)。

恐らく指揮者によっていろんな方法でオーケストラの魅力を引き出すと思うんですよ。

尾崎さんの指導方法が「他の指揮者と違って」楽団の新しい1面を引き出したのではないかと推測しています。

だって、素人の103、もっと素人の(ある意味本質に敏感なのかも)カミさん、息子さんの演奏を幾度となく聴いているハナさんまで口をそろえて「今日の演奏はスゴイ!」と言っていたのですから。

ブラームスでは不覚にも感動して落涙寸前でした。

あ~、また次回の演奏会が楽しみになってしまうじゃないですか・・・

思い返せばいつかカルミナブラーナを聞き逃したことをホント、悔しく思います。

ヘビメタのライブでも全く同じなのですが、「今、このメンバーで、この曲を演奏することの大切さ」というのは音楽を聴く場合には重要な要素なので、一期一会って大切ですね。


終演後割れんばかりの拍手で、スゴイ演奏と思ったのは何も我々だけではないですね。



さぁ、芸術の秋に向けて無料または格安コンサートを一杯聴きに出かけよう!(←たまにはお金を使おうね)

2輪、SK、ノイズ

2輪は自転車。SKはスティーブンキング。ノイズは音楽。 思ったことを素直に書いていきます。

0コメント

  • 1000 / 1000