１１月１０日㈰、キング原作 アンディ・ムスキエティ監督の映画をみてきました。
ムスキエティ監督は子供のころからキングの小説を読んでいたそうで、それに伴う小ネタがたくさん散りばめられているんだろうな～と思いながら映画館に向かいました。
劇場はさいたま新都心のＣＯＣＯＯＮ。
１７：５０スタートの上映だったのですが、終演予定時刻が２１時近い。ちゃんと起きていられるだろうか・・・
そうそう。今回は上映時間の関係で前作を見た時とは違い、「吹き替え版」を見ることになりました。上映前から、吹き替えした声優さんが「いいお話しだね～」とか、「ビックリするけど心温まる」などの発言をしていたのでちょっと気になっていました。結果としてはビルの吃音もハナにつくほどではないがちゃんと再現できていたし、ベンの声も良かったです。
さて、今回は封切直後の日曜日、夕方の回とはいえ休日ですから席は８割がた埋まっていました。
でも、若い人が多いんですね。前作がヒットしたこともありますが、キティちゃんとコラボしたりテレビで前作を放映したりと宣伝が功を奏してますね。
さて、案の定、数多の予告編のシメは今月２９日に公開予定の『ドクタースリープ』
もちろんシャイニングの続編ではあるのですが、個人的には成長したダニーの物語というよりもダニーとアブラの出会いの物語だと思っています。言い換えればこれでさらなる続編を作るという手もありそうですが、ま、元が古い作品ですからキングの創作意欲のベクトルがそちらへ向かえばもしかすると・・・というところでしょうか。
あ、１０３が子供のころに流行した「映画のチラシをもらってくる」というムーブメント。
あのころはみんな映画館へ行って（タダで）チラシをもらい、今で言うクリアファイルのような下敷きに挟んでいましたっけ。
この日も「ドクタースリープ」のそれがあったので思わず１枚もらってきました。
ん～、個人的には本編もチラシもキューブリック監督の映画のオマージュというか似せて作っている部分があり、好きではないのですが実際に見てみないとわかりません。
さて、公開前の映画のコトは置いといて、ＩＴの話に戻りましょう。
【子役の演技：相変わらずイイネ】
前作では８０年代のデリーが舞台。当時ティーンエイジャーだった主人公たちが今作品では２７年という年月を経てデリーに戻ってくるという設定。
もちろん前作撮影時のテイクも使われていますが、今回新たに撮影した「子供時代の映像」もおおくあった。実際の時間としてはおよそ２年経過していたそうですが、子役たちの成長に合わせて若干の修正が必要になったそうです。ただし、ベヴァリー役のソフィア・リリスだけは全く修正が必要なかったらしい。
前作での子役たちの演技、そのソフィアが素晴らしかったのですが、今回良かったな～と思ったのはリッチー・トージア役のフィン・ウォルフハード（子役）＆ビル・ヘイダー（大人役）。
今回エディとの関係を暗に明らかにするが（？）、ラストでの「Ｒ＋Ｅ」を刻みなおすあたり、涙が出ました。
【カメオ出演：キング、相変わらず好きだな～】
自身の作品に頻繁にカメオ出演するキング氏ですが、今回は大人になったビルがシルバー号を買うお店の店主役でご出演。吃音が復活したビルの「自転車」と言おうとしている（でも言葉が出てこない）ところにＢで始まる単語を畳みかけてくるという役どころ。
歳より感がこのテの店舗を切り盛りしているじいさんらしくて良かったです♪
【原作へのオマージュ：いや、もっとたくさんあったはず】
冒頭でもふれたようにムスキエティ監督はキング作品を子供のころから読んでいたとのことで、原作へのオマージュ愛にあふれていると感じた。
レゴで作った亀、「ハイヨー、シルヴァー！！」のセリフ、おみくじクッキーのシークエンスの雰囲気、などなど。
欲を言えばスタンがＩＴと戦う原動力となった「野鳥の名前暗唱」攻撃が描かれなかったこと。ま、前作で導入されていなかったので本作でいきなり出てくるのも変ですが。でもスタンがユダヤ教の儀式（？）を拒む場面は彼の弱い部分、それを凌駕するほどの強い力を得たのは野鳥～攻撃なのだから個人的には必要だと思っています。
ただ、１０３がＩＴを読んだのはすくなくとも２０年以上前なので、今読めば「なくても良いかな」と思うようになったかもしれませんが。
→ 訂正！ 後で読み返したら２００７年にＩＴを再読している記事が載っていました。
【他作品へのリンク：何度も見ればもっとたくさんあるのでしょうが・・・】
＊前出の「亀」はダークタワーシリーズ。
＊２７年後にビルの家に住んでいる子供が襲われた遊園地は思わずジョイランドを思い出す。
＊前作でも感じたが、ＩＴの住みかとされた廃屋はまるでブラックハウス（イメージ）。
＊ずばり「荒地」
＊映画鑑賞後、数々のリンクを忘却しているのはＩＴのしわざか！？・・・（単なる健忘症）
あとは原作にあるとても印象的な１文がどこかで表現されていないかちょっとだけ期待していましたがダメでした。『カレハコブシデグイグイトハシラヲオシテユウレイガミエルトシツコクイイハル！』
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